水虫対策のために知識をつけよう 水虫とは?
水虫とは、カビの一種である「白癬(ハクセン)菌」が、人体の皮膚の角質層に入り込んで寄生し、繁殖していくことで起こります。
寄生・繁殖の過程で激しいかゆみを伴ったり、皮膚の表面にちいさな水泡が多数できたり、皮膚がボロボロと粉状に剥がれ落ちたりといった不快な症状がみられます。
水虫は、おもに足の裏にできると思われがちですが、体のいろいろな部位にでき、感染・寄生した体の部位により呼び方が変わってきます。
足にできたものを「足水虫(足白癬)」といい、爪にできた水虫を「爪水虫(爪白癬)」といいます。また、頭の水虫は「シラクモ(頭部白癬)」、体にできた水虫は「ゼニタムシ(体部白癬)」、股部にできた水虫は「インキンタムシ(股部白癬)」とよばれています。
また、水虫にはおもに「趾間型」、「小水疱型」、「角質増殖型」、「爪水虫」の4種類があってそれぞれ症状が違ってきます。
角質増殖型のように、かゆみなどを伴わない場合があり、水虫かどうかの判断が難しい場合もあります。
そのようなときは皮膚科を受診してみましょう。患部の角質層を採取して、顕微鏡で白癬菌の有無を調べることで水虫かどうか診断してくれます。
比較的治りの早いものは塗り薬で完治しますが、なかなか頑固な水虫は内服薬を続けても完治に1年以上かかる場合もあります。
放置しておくと症状が悪化し、二次感染や合併症を伴う場合もありますので、早めの治療が効果的です。
水虫対策のために知識をつけよう 水虫の原因
水虫は、白癬菌というカビの一種が体の皮膚に感染・寄生してできるものです。カビというのは高温・多湿を好みますから、日本のじめじめした梅雨時期から蒸し暑い夏の時期にかけては絶好の菌の繁殖期ということになります。
一般に水虫といえば足、というイメージが強いと思いますが、それは靴下パンティーストッキング、靴などを履くことによって、足がより蒸れやすい状態になっていることが大きな原因の一つでしょう。
靴下を履く、靴を履くという習慣がなかった昔、明治以前の日本の医学書には水虫に関するような記述はなかったといわれています。
それが、毎日靴下を靴をはいて会社へ出勤するようになり、足がつねに靴のなかで蒸れた状態にあるため、水虫発生の絶好の環境を作り出してしまったのです。
水虫といえば成人男性の疾患、というイメージがあるのも、毎日足を蒸れた状態にしながら働くのはサラリーマンに多くみられる生活スタイルだからなんですね。そして、最近では女性の社会進出が目立ち、同じようにストッキングを終日履いているために足が蒸れた状態になることで、女性でも水虫になる人が増えています。
また、子供でも水虫になるケースもあります。これは、子供でも小さい頃から靴下や靴を履く習慣ができたこと、家庭でスリッパなどを履くようになり、家族のあいだで感染する可能性が増えたことなどが原因だといわれています。
さらに、犬やネコといったペットからも水虫が感染することもあるようです。
水虫対策のために知識をつけよう 水虫の潜伏期間
水虫の原因となるカビ、白癬菌が人の皮膚の角質層に入り込んだからといって、そこですぐに水虫の症状が出てくるわけではありません。
一般に潜伏期間といわれるものがあり、それまでにきちんとした対処を行えば発生しないことが多いのです。
以下に水虫になる条件というのをいくつかあげてみましょう。
・体のなかに白癬菌が繁殖しやすい高温多湿な環境を作った(湿度70%・温度15℃以上)。
・白癬菌が他の人から感染するなどして付着した
・白癬菌が付着してから24時間以上、除去されることなく角質層にとどまった。
白癬菌が人の皮膚内に侵入してから発症するまでの潜伏期間は、菌の種類によっても違いがあるといわれています。
一般に、急性で激しいかゆみなど症状がひどいものに関しては菌の潜伏期間が短く、反対に、感染してもかゆみなどがほとんどなく、症状が重くならないものに関しては潜伏期間も長いといわれています。
足白癬の場合の潜伏期間ははっきりとはわかっていません。たむしの場合は、潜伏期間が1〜数週間だといわれています。
水虫は人やペットから感染する疾病ですから、白癬菌そのものを完全に避けることはできないと思います。
けれども、普段からつねに清潔を保ち、体に白癬菌が付着したとしても毎日お風呂に入って菌を洗い流すなど、菌を体に長くとどめておかない工夫をしてみましょう。
水虫対策のために知識をつけよう 水虫はいつどうやって感染する?
水虫の原因菌である白癬菌は、人の皮膚から入りこみ角質層で繁殖します。これは、角質層の主成分であるケラチンというたんぱく質を、白癬菌がケラチナーゼという酵素で溶かして自分たちの栄養素としているからなのです。
角質というのは、本来垢となって体から排出される死んだ細胞なのですが、水虫に感染している人の垢には、それこそ無数の白癬菌が繁殖しているのです。
ですから、水虫の人が裸足で歩くことの多い場所、たとえばプールやお風呂などは要注意です。濡れた足でみんなが踏むバスマットや、体育館・病院などで多くの人が共通で使うスリッパなども感染の可能性大なのです。
水虫に感染した人の落とした垢に生息する白癬菌が足の裏の皮膚に付着し、感染することになるわけです。
けれども、白癬菌が足の裏に付着したからといって、すぐ水虫になるわけではありません。せっけんなどできれいに洗って、通気性よくいつも清潔にしていれば、水虫にまで発展する前に防ぐこともできるのです。
白癬菌が付着してから水虫が発症するまでには、数日から1週間の潜伏期間がありますから、そのあいだに清潔を保ち、付着した白癬菌を繁殖させてしまわないようにすることが大切です。
水虫対策のために知識をつけよう 水虫のおもな症状
水虫は白癬菌というカビの一種が皮膚の角質から入り込み、繁殖することでさまざまな不快な症状を起こすものですが、「趾間型水虫」、「小水疱型水虫」、「角質増殖型水虫」、「爪水虫」の4種類があります。
それぞれ種類によって症状は若干異なりますが、おもな症状としては、
・指の股の部分の皮膚が赤くただれたように剥け、強いかゆみを伴う。
・足の裏などに小さい水疱ができ、それが強いかゆみを伴う。
・かゆみはともなわないが、足の裏の皮膚や爪が分厚くなって、ボロボロと粉状にくずれる。
などがあります。
そのまま放置しておくと、掻いたあとの皮膚の傷口から雑菌が入って二次感染を起こしたり、白癬疹といって、一種のアレルギー症状なのですが、水虫の悪化にともなって手に小さな水泡がいくつもできる、という症状がでてくる場合があります。
たかが水虫。されど水虫。
一旦発症してしまうと完治には相当の時間がかかるものもあります。市販の薬も販売されていますし、皮膚科を受診するのはなかなか気の重いことかもしれませんが、皮膚科での早めの治療をおすすめします。